慟哭


慟哭 (創元推理文庫)

慟哭 (創元推理文庫)


硬派な文章で好感が持てた。
多分現代、しかも高校生から大学生にかけては難解な言葉も多いので、
あまり好かれないんだろうな、とも思うが、
やはりきちんとした日本語で書かれた小説というのは、
格好が良い。


二時間サスペンスドラマのような設定が、
特に盛り上がりもなく、
淡々と、進んでいく感じのありふれたものなんだが、
最後にがつんと来るのは、かなり好み。
ありふれた、貧相な映画のコピーみたいだけど、
「衝撃のラスト」


迷いを見せつつも、
慎重な行動を取っている犯人の記述が、
最後にああなるほどって感じを引き立てます。


★★★★☆