ケータイは外で使うもの?

今から書くことは、統計を取った確実な情報ではない。それに、アクセスログがそういう結果を返しているわけではない。
まったくもって、私が日々、いろんな人を見ている感覚でしかないのだが、まだまだ、頭を切り替えられていない事業者が多いので、記しておく。
それは、


ネットにつながるツールは、もはやPCではなくて、ケータイが主流


ということだ。


よく「モバイルサイトを設置した理由」で見かけるのが、「外出先からでも、当社の製品を購入したいというユーザ様からの声により」なんて、意見だ。
本心から言っているのか、戦略上本当の理由を隠しているのかは、わからない。
だが、間違った動機から、正しい結果を出していることは確かだ。


何が言いたいのかというと、つまり、


ケータイは、外出先だけで使うものではない。
自宅・屋内でも、ケータイからネットにつながる人が、かなり多くなってきている


ということ。


80年以降に生まれた人は、「いまさら何言ってんの?」って感じだろう。
彼らは学生のころよりケータイに慣れ、ケータイがネットにつながる唯一のツールだったりするからだ。


ネットはPC。
この勘違いを起こしているのは、なにも年寄りに限った話じゃない。
70年代以前生まれの、まだ若……な人も、どうも「PCでネット」に拘泥しすぎている。
自分たちの世代が、ネット(PC)を盛り上げてきた、という自負があるからだ。2ちゃんねるユーザが高齢化してきているというのが、いい例だろう。
自由の象徴のように扱われてきた2ちゃんねるは、「オヤジ」達の居座り先と成り下がり、新しい世代は寄りつかない。
ケータイからの書き込みは、煙たがられている始末。


しかし、そのあたりは今日はどうでもいいこと。
言いたいのは、確実に、ネットのインターフェイスはケータイが主流になりつつある、ということ。


なぜ? そんなことないよ?
ソフトバンク孫社長は、「iPhoneに機種変更して、ネットにいる時間が圧倒的に増えた」と仰っていた。
彼の露出を考えれば、デスクで落ち着く暇がないことは、容易に想像がつく。


「ケータイなんて、たいしたことできないじゃん」っていう方も納得するように言うと、


別に家にいたからといって、PCしか使っちゃいけない、というルールはない


のだ。

PCは立ち上げるのも面倒だし、大げさだし、トイレの中でもネット見たいし、という理由でケータイでネットにつながる人が多い。
気軽に、手軽に、すばやく、どこでもネットにつながるから、ケータイというわけだ。
(はじめから無線だし)


画面が大きいから、表現力があるから、いろいろできるから、というPCを使う理由は、
手のひらで気軽にネットするに、完全に負け始めている。


PCとケータイ、どっちが正しいとか、とか、そんな議論どうでもいい。
この状況をきちんと認めなければ、あなたのサイトには閑古鳥が鳴くことだろう。