Dreamweaver VS Coda VS Espresso ←New!


(c)Macrabbit

Mac界隈のWeb制作ツールがちょっと賑やかになってきた。
デザイン側の話である。
これまではDreamweaver か、もしくはエディタという2大勢力……つまりWYSIWYGか、手書きかという、デザイナのポリシィの勢力図だったように思うが、そこに「1ウィンドウファイル管理」とも言うべき概念が割り込んできた。
この2つのソフトである。


知っての通りWeb制作という作業は、HTML、CSS、JS(javascript)ファイルと、多数のファイルタイプを扱う。
テンプレートエンジンなどを利用している場合は、スタティックにて見た目を整えたHTMLファイルとテンプレート組み込み用のファイルをわけていることもあるだろう。
10ページ程度の小規模サイト開発の場合には、特に問題ないかもしれないが、40ページ、60ページともなると、「このファイルは、こっちにアップして……このファイルは、このファイルに使用しているか……」と混乱することが多い。


上記した2つのソフトは、多数でかつ、規模の大きいサイトを扱うデザイナに向けて開発されたようだ。
シングルウィンドウによる1ファイルへの集中。idやclassの使用状況をカバー。「開発」の雑多な作業……アップロードファイルの先祖返りを防ぐような工夫を随所に配置している。


Dreamweaverももちろんこの辺りのことは、かなり前のバージョンから見越しているようだが、新しいソフトであるが故に大胆で美しく、なによりシンプルで使いやすいインタフェイスによって、この2つのソフトは、Dreamweaverと機能がかぶっている分太刀打ちできるだろう。


いや、むしろDreamweaverよりも気持ちよく使わせてくれるという点で、この2ソフトは、すでに強力なエディタとして完成しているとも言える。
Espressoは、定評のある「CSSEdit」をベースに開発され、もはやWYSIWYGとも言えるようなリッチなコーディングを行える。
HTMLの構造もわかりやすく表示し、入力補助や修正箇所指摘の機能も十二分に備えているようだ。
Codaに関してはもっと贅沢だ。
「SubethaEdit」と「Transmit」というMacユーザでかつWeb制作に携わる人間には、かなり有名な2つのソフトをエンジンとして組み込んでいる。
コーディングからファイル管理までのワークフローを1つのソフトにまかせよう、というわけだ。


何より、5万弱するDreamweaverと違って、1万円弱という価格は魅力的だ。(Espressoは、今日の段階ではまだ価格は決まっていないようだが、Codaとそれほど変わらない値段設定で勝負してくるのではないか)


ファイルはおろか、立ち上げるアプリケーションも多いWeb制作の現場において、この2つのソフトは、あなたのマシンのCPUやメモリも節約してくれることだろう。
当の私は、コーディングは手書き派であるため、たっぷり入力補助のついたエディタは、どうにも苦手だったりする。
がちゃがちゃと、ハックに近いアクロバットな書き方で、今までブラウザ間の挙動などを乗り切ってきた。
これらのソフトは、決してコーディングだけに特化しているわけでもなく、美しいインタフェイスによる気持ちいい開発も提供してくれるので、もう少しスマートなデスクトップを目指してみてもいいだろう。


Windowsユーザの方々、こういうの見てしまうと、Macがほしくなったりするでしょう?開発者にMacスイッチャが多くなっているのも、ちょっと頷けるのである。