朽ちる散る落ちる

これを紹介するの2回目のような気がするんだけど、
それくらい心に残るエピソード。


朽ちる散る落ちる (講談社ノベルス)
森 博嗣
講談社 (2002/05)
売り上げランキング: 119550


引用をそのまま感想にしたい。

「過去の歴史においても力こそが正義だった」紅子が話す。
「力がないものの権利が認められるようになったのは、
単に、力がないものが団結しただけのことで、
やっぱり、力を合わせたことには変わりはない。
正しい、というのはそちらの方が強いという意味に、限りなく近い。
実際に殺し合いをする戦争も、話し合いによって
少数意見をねじ伏せる議会も、結局は力の行使という点では、
違いはわずか」


この言葉にはずっと共感というか、
自分の長年の憤りを解決してくれる納得を感じている。
力なき自分は力の流れを見極めなければならない。
多数になれない臆病さをこの先もずっと失おうとしないのならば。