パイロットフィッシュ

パイロットフィッシュ (角川文庫)

パイロットフィッシュ (角川文庫)

1,500円以上にするために、数合わせで買った文庫だったけど、
これが思いの他よかった。


一人称の文章というのは、どうしてもかまえてしまうのだけど、
すんなり入ることもできた。一人称と言っても、かなり三人称に近い
文体なのだろう。
恋愛要素もふんだんに入っていたので、それもまた敬遠につながりそうなものだったけど、
この大崎善生さんの著者紹介を見ると、結構多彩な世界を持ってるよう。
他のも読んでみたい。


ちなみにこれ、吉川英治文学新人賞なのね。
有名な賞とはいえど、ぎりぎりのところで完璧でないわざとさは、
新人賞では異例のレベルの高さだったのではないかな。