捩れ屋敷の利鈍

Vシリーズもいよいよ佳境かなと思いきや、
えらい薄い。180ページほど、
何でだろうと思いきや、いきなり西之園萌絵


どうやらVシリーズといえど、特別な書き下ろしだったようだ。
しかし語り部は相変わらず保呂草さんなので、彼のファンは特に問題がないだろう。
それに保呂草さんが大活躍のエピソード。
激情(嘘だけど)するシーンなんかも読めて、
シリーズを通してみると、かなり異色のお話といえる。


さて、西之園萌絵と保呂草潤平が揃うと言うことは、
この二人が対決……ということになるのだろうが、
結果はネタバレになるので、割愛。
まあ、いつもの保呂草さんなんです。かっこいい。

捩れ屋敷の進み方の方向性と、謎解きに関わる相対性のコントラストが
見事で、森博嗣作品の中でも、特に「空間」を意識させる。
頭を捩れさせたい方は是非。


捩れ屋敷の利鈍 (講談社ノベルス)

捩れ屋敷の利鈍 (講談社ノベルス)